お裁縫箱の中に必ずと言っていいほどあるのがリッパーですが、活用していますか?
私は切れ味のいいカッターナイフの方がミシン目をほどきやすいと思って、最近までリッパーが好きではありませんでした。
でも実は使い方が間違っていただけで、ちゃんと使えばめちゃめちゃ使いやすくてヘビロテになりました!
ポイントは先端についている赤い玉なんですが、あれ飾りじゃないのはご存知ですか?
正しい使い方と活用法について解説します。
リッパーの使い方①赤い玉で生地を傷めずミシン目を解く
リッパーはまず尖った方でミシン目を解くきっかけを作ります。(写真左)
一目糸を切って隙間を開けられたら、赤い玉の方を中に入れて進みます。(写真右)
尖った方を中に入れてしまうと生地に刺さって切ってしまうことがありますが、赤い玉がついている側なら刺さることはありません。
私も気づいたの最近なんだよね。
今までカッターナイフで解いてたもん。
赤い玉ってなんだか可愛いから飾りだと思っていたです。
尖った方でミシン目を一気に切ろうとすると、尖った部分で生地を傷めてしまいます。
私も最近まで飾りと思っていましたが、赤い玉の方で糸を切り進めれば生地を傷めることがありません。
ぜひ活用してください。
リッパーの使い方②目打ちの代わり
目打ちでミシン目を引っ張ると、ミシン目を切ることなく解くことができます。
リッパーは内側のUの字の内側が刃になっていますが、外側には刃がありません。
リッパーの尖った方をミシン目に差し込み、刃がない背の側で引っ張れば、目打ちのようにミシン目を切ることなく糸を引っ張り出すことができます。
目打ちは刃がないため、繊維の隙間を押し広げることで生地を傷めず穴を作ります。
一方リッパーは刃がついているため繊維を切って穴をあけます。
ほつれやすい生地をリッパーで穴開けするには、あらかじめ裏側に接着芯などを貼って補強しておきましょう。
リッパーの使い方③ボタンホールの穴あけ
ボタンホールを作るときに、縫い囲んだ部分の生地を切ります。
簡単に生地をカットできるのがリッパーです。
カットし終える部分にまち針を打っておけば、糸の部分を切らずにギリギリまで生地のみを切ることができます。
カットし始めるところにリッパーの尖った方を差し込んで、あとはまち針に当たるまでまっすぐ推し進めるだけなので簡単です。
リッパーの使い方④硬い生地に穴を開ける
硬い生地に直接針を刺して縫うのは大変ですよね。
例えばこんな風に縫うことが多いと思います。
- 指抜きで針を押して力技で縫う
- 針の太さを変えてみる
- 素材選びの時に縫いやすいかを確認する
目打ちで穴を開けてもいいのですが、先端が尖っていて刃になっているリッパーならしっかり穴が開けられます。
厚紙にも穴が開けられちゃうから、ピアスの台紙を作るのにも便利です。
ただしリッパーは刃物なので、手が滑ると思ったよりもたくさん生地を切ってしまう、という失敗も。
慎重に作業してくださいね。
リッパーの使い方⑤服のタグをとる
洋服の選択タグ、邪魔になることありませんか?
大して必要ないのに首がチクチクしてイライラ…
無理やり切って生地を傷付けた、という経験もあるあるなのではないでしょうか。
リッパーがあれば簡単に外せます。
決まったやり方はないのですが、重なったタグを開いてミシン目を切ると生地を傷めずに解くことができます。
輪っかになっていないタグは、タグの上のミシン糸をリッパーで切ってくださいね。
ほとんどの服が必要な縫い目の上から重ねて縫い付けてあるので解けることがほぼありませんが、たまに服の縫製時に一緒にタグが縫い込んであることがあります。
この場合、タグを取ったら服の縫い目がほつれて穴が空いた!
なんてことになりかねないのでよく観察してからほどいてください。
私のおすすめのリッパー
今までリッパーを使いにくい道具と思っていたのですが、実はちゃんとしたものを買ったことがないことに気づきました。
今まで使っていたのはミシンのおまけに付いていたものでした。
クロバーリッパー
最近ちゃんと購入したリッパーはクロバー社のリッパーです。
- グリップがしっかり長くて持ちやすい
- 刃の切れ味がいい
- 刃の部分が薄くて隙間への刺さりがいい
ミシンに付属していたリッパーとは比べ物にならない使い心地で、これならほどくときにカッター派だった私もリッパーを使いたくなります。
デザインもシックで華奢で気に入っています。
クロバーすずらんリッパー
知る人ぞ知る、クロバー社のすずらんシリーズのリッパーです。
- 柄の模様部分で滑りにくい
- 重みがあり手になじむ
- 小ぶりなので小回りが利く
すずらんシリーズは目打ちや糸切ばさみなどお裁縫道具がたくさんあり、値がはるのにファンが多いシリーズなんです。
プレゼントにいいんじゃない?
一度買えば長く使えるので、お気に入りの道具でものづくりをしたい人におすすめです。
最後に~リッパーをフル活用しよう!
リッパーなんて使いにくいと感じたら
- 尖った方と赤い球のついた方を使い分ける
- いろんな使用用途に使ってみる
- 自分に合ったリッパーを探してみる
- 切れ味のいいものを選ぶ
道具ひとつで効率が断然違う、ということもお裁縫あるあるです。
たかがリッパーですが、使い方を熟知していいものを1本持っておけば、きっといいものが作れますよ。