お裁縫を始めてつまづくもののひとつ、型紙!
謎の記号が意味不明、使い方がイマイチわからない、なぜか失敗した、なんて経験ありませんか?
実は私も昔、よくわからず適当に写して、裁断してみたら半分足りなかった…なんて失敗もありました。
今回は「輪にする」「合印」など、型紙独自のルールや記号についてたくさん解説します。
ぜひ型紙を使いこなせるようにお勉強しましょう!
型紙のルール①縫い代を含むかを確認する
型紙には縫い代が含まれている場合と、指定の縫い代を足して裁断する場合があります。
これは型紙の説明に書かれているので、説明をしっかり読んで型紙を使ってくださいね。
縫い代を含む場合は型紙と同じ大きさで裁断するよ。
縫い代を含まない場合は、型紙の周りに縫い代を足して裁断するです。
例えばスカートを作るときは、裾部分のみ縫い代3㎝で他は1㎝、などといったように指定されることが多いです。
上記のような場合だと、こんな風に裁断します。
型紙に縫い代を1㎝加えて裁断する場合が多いよ。
型紙のルール②どの生地が何枚必要かを確認する
続いて、どの型紙がどの生地用で何枚必要かを確認します。
例えば裏地付きのポーチなら、表布と裏布を各1枚ずつという場合が多いでしょう。
同時に「接着芯を貼る」などの指示も一緒にメモしておくと便利です。
型紙に書き込まれていることが多いため、裁断で間違えないように型紙に写しておくと便利です。
型紙のルール③布地の向きを確認する
布地には縦と横があります。
型紙にはどの向きに裁断するのかが、長い両矢印で示されます。
両矢印とは
↔
これです
両矢印の記号を型紙に転写して、生地の耳に対して平行になるように生地を裁断します。
平行を測るには、生地の耳から折山までの長さを2か所測って同じ長さになるように折ります。
布地には向きがあり、端っこのほつれないようになっている部分が縦です。
生地は縦向きに伸びにくい性質があるので、洋服など強度が必要な物を作るときは基本的に縦方向に使われます。
稀に両矢印がクロスされて「×」マークで印されていることがありますが、これはバイヤスと言って、斜めに裁断しましょうという意味です。
バイヤスはこの後もっと詳しく説明するよ。
型紙のルール④ダーツは裁断しない
ダーツとは、細長い三角、もしくはひし形の細長い切込みです。
シャツのウエストを絞ったり、スカートのヒップからウエストにかけて細くしたりする目的で使われます。
ダーツがあるから立体的なシルエットができるんだよ。
このダーツは裁断せず、生地の裏側に写して、折りたたんでつまむような形に縫い合わせます。
型紙の用語解説
ルールが分かって型紙と仲良くなれた!と思ったのに、聞きなれない言葉が…と困っている人はいませんか?
知らない言葉やよくわからない目印、ギブですぅ。
用語と印についても解説するよ♪
用語や目印の意味が分かれば、もっと便利に型紙が使えるようになりますよ。
輪にする
「輪にする」とは、型紙が真ん中までで省略されている、左右対称の型紙に使われる言葉です。
「◎」を半分にした形で表されることが多いです。
生地を2枚重ねになるようにたたんで、山の部分に「輪にする」の記号がある辺をぴったり合わせて型紙を転写します。
裁断して広げると、欲しい形が出来上がっていますよね。
合印
合印は2つ以上のパーツを縫い合わせるときに便利な記号です。
〇に|を足したような記号で表されます。
特に曲線を縫うときにすごく便利で、袖部分や帽子の型紙によく見られます。
型紙に記されている場合は「|」と印を書き写すか、ノッチ(※)を入れて記します。
※ノッチ…ハサミの刃先を使って縫い代に小さな切れ込みを入れて印にすること。
切れ込みが大きいと生地がほつれるので2ミリくらいを目安に。
縫うときはノッチ同士を合わせて仮止めする、などの使い方ができて便利。
○○付け位置
決まった記号はないのですが、ポケットや紐などをつけるための位置を記している場合があります。
型紙の真ん中だと少し印がつけにくいですが、これも重要な情報なので忘れず転写してください。
2枚の生地に転写するなら、両面チャコペーパーが便利だよ!
ルレットを使って転写するです。
バイヤス
バイヤスとは、生地を斜めに使う手法です。
通常なら両矢印で生地の向きが記されますが、バイヤスは両矢印2本を「✕」にした形で印されます。
バイヤスにするとこんなメリットがあります。
- 生地がほつれにくくなる
- 帽子などカーブになじむ
- スカートなどのドレープが出やすい
バイヤスにすると生地が伸びやすくなるため、伸縮が出ます。
バイヤステープは斜めに裁断した生地を伸ばしたものだよ。
だからカーブにもしっかりなじむんだ。
例えばこちらは、縦向きに裁った生地とバイヤスに裁った生地でワンピースを作ったものです。
小さいので分かりにくいですが、バイヤスの方がスカートがきれいに落ちているのが分かりますか?
バイヤスに取るとその分生地が必要ですが、デザインや素材によってはバイヤスにした方が美しい場合があります。
誰かが作った型紙を使うときは、型紙の指示に従って生地の向きを決めるといいよ。
裁断するときには45度の三角形に生地をたたんで、折り目部分とバイヤスの目印が平行になるようにします。
まとめ~型紙はよく読んで使おう!
型紙は独自の印やルールが合って初心者さんにはとっつきにくいものですよね。
でも型紙を使うと自分で製図をせずに見本と同じものが作れて便利です。
ぜひ型紙を使いこなして、お裁縫をもっと楽しんでくださいね。