最近手芸店や100均でよく目にするプラスナップ、値段にばらつきがある、と感じた人は多いのでは?
実はプラスナップには大きく2種類あって、手ではめ込むものと、専用のプレス機を使う物があります。
お恥ずかしながら私も知らなかったのですが、この2種類は用途や特徴が全然違います。
この記事ではワンタッチ式とプレス機式のプラスナップの特徴や使い方を比較します。
どちらを買おうか迷っている人はぜひご覧ください。
プラスナップはワンタッチ式とプレス機式で違う?
プラスナップは縫い付けずに取り付けられて、金属アレルギーのある人にも使える便利なボタンです。
そんなプラスナップには、手で押し込んで取り付けられるワンタッチ式と、専用のペンチのような器具を使うプレス機式があります。
2つを簡単に比較するとこんな感じです。
簡易的に1~2個使いたいならワンタッチ式、たくさん使いたい人や頑丈に付けたい人にはプレス機式がおすすめです。
ワンタッチ式を10個くらい使うならプレス機式の方がお得なイメージ
両方とも凹型のバネと凸型のゲンコがあり、それぞれヘッドで布をはさんで取り付けます。
ワンタッチ式プラスナップの特徴
ワンタッチ式プラスナップは簡単に取り付けられるのが一番の特徴です。
取り付け手順
取り付け方は説明するまでもないほど簡単ですが、以下のように取り付けます。
- 取り付けたいところに目打ちで穴をあける
- ヘッドの凸部分をあけた穴を差し込む
- バネとゲンコをそれぞれはめ込んでかみ合っているか確認する
子供でもできそうです♪
そうなの、すごく簡単♪
キャップの部分がに切込みがあり、はめ込む時に軸が細くなるため手で押し込むことができます。
メリット・デメリット
- 打ち具不要
- 失敗しても外せる
- 強度に欠ける
- 普通地~厚地用のものがほとんど
簡単だし必要な道具も目打ちくらいなので、プラスナップはちょっとだけ使いたい人にはすごくおすすめです。
場所や向きを間違ってしまったとしても、力いっぱい両側から引っ張れば何とか外せます。
目打ちで開けた穴は生地が傷になっているのではなく織りを押し広げているだけなので、素材が織布であればスチームアイロンで穴はふさがります。
ですが裏を返せば使用中に力いっぱい引っ張ると外れてしまうリスクがあるということです。
ワンタッチ式はヘッドとバネ・ゲンコの隙間部分が一定なので、生地の厚みによってしっかりくっつく場合と、薄すぎてグラグラになる場合があります。
そのため作品によってしっかり取り付けられるものとそうでないものがある、といった付け心地になります。
コスト
コストは1組当たり25円~100円程度です。
プレス式に比べると1つあたりのコストがかかるので、大量に使いたい人にはおすすめできません。
100均でも売られていますので、安く試してみたい人は探してみて下さい。
プレス機式プラスナップの特徴
プレス機式のプラスナップは最初に専用のプレス機を購入する必要があります。
高いし大きいので、具体的な使い道がないとちょっと躊躇してしまいますよね。
取り付け手順
難しそうに見えて実は簡単で、手順はワンタッチ式とさほど変わりません。
- 取り付けたいとことに目打ちで穴をあける
- ヘッドの針になっている部分を差し込む
- バネとゲンコをそれぞれはめ込む
- プレス機で挟んで圧をかける
ヘッドの中心に突起が、バネとゲンコの中心には穴があり、生地をはさんで穴に突起を通します。
プレス機で出っ張っている突起をつぶすことでくっつくので、生地の厚みに関係なくしっかり取り付けることができます。
メリット・デメリット
- プレス機が必要
- 間違えると外すのが難しい
- 生地の厚みを選ばず取り付けられる
プレス機式はヘッドの中心部分の針になっているところをプレス機でつぶすことで取り付けます。
ワンタッチ式と違って、生地の厚みに合わせてヘッドとバネ・ゲンコでしっかり挟むことができます。
針の部分を一度つぶすと元には戻せないため、頑丈にくっつけられます。
その代わりに間違ってつけてしまった時は外すのにかなり苦労します。
うっかり向き違っちゃって、ヘッドの部分をハサミでちょっとずつ割って外したよ。
慣れればかなり便利な道具として使えるので、プラスナップをたくさん使いたい人にはぜひ使ってほしいアイテムです。
コスト
プレス機とプラスナップのコストがかかります。
プレス機…900円~2500円くらい
プラスナップ…6円~10円くらい
初期投資はプレス機式の方がかかりますが、ランニングコストを考えるとプレス式の方が圧倒的に安いです。
プレス機はピンキリで海外製の物なら安く手に入りますが、長く使うなら国内メーカーのKIYOHARAサンコッコーのものが安心です。
ちゃんとしたメーカーなので、クッション部分が劣化しても別売りで後から購入が可能です。
ペンチのようなハンドタイプが主流でしたが、最新式は卓上タイプが発売されて便利になりました。
コストを抑えたいならこちら
両手が空くので使いやすい
ずっと使えるならいい物がイイです♪
要らなくなったらメルカリで売りやすいのもメーカーもののメリットだね。
プレス機式のプラスナップは最近質感がいいものも増えてきたので、クオリティを重視したい時にはいいものを使うようになりました。
日本鈕釦のプラスナップが品のいい艶消しでインド刺繍リボンにすごく似合うからお気に入り!
高くてもいいもの使いたい時ってあるです。
縫い付け式プラスナップもおすすめ
ちょっとだけ使いたいけど頑丈にくっつけたい!でもプレス機まではいらないかも…
という人におすすめなのが縫い付け式のプラスナップです。
おなじみの金属製のスナップボタンと同じです♪
縫う手間があるけど縫い方次第で頑丈にくっつけられるよ!
取り付け手順
取り付け手順は金属製のプラスナップと同じです。
クロバーさんの動画がすごくわかりやすいよ!
メリット・デメリット
- 強度がある
- 厚みを選ばない
- 縫いにくい生地にはつけにくい(ビニールなど)
- 糸をほどけばやり直しOK
メリットは強度です。
ワンタッチ式、プレス機式と違い周りをぐるっと留めてあるため、厚みのある生地なら生地を引っ張って開け閉めしても負担がさほどかかりません。
デメリットはいちいち縫うのに手間がかかることです。
スナップは縫い付けるのがさほど難しくありませんが、人によって完成度がマチマチなのもデメリットかもしれません。
コスト
コストはKIYOHARAサンコッコーのもので9組入り220円(2022年9月時点のAmazon税込価格)です。
海外製はバリが残っていたり、バネとゲンコがうまくハマらなかったり、といった粗悪品っぽいレビューも見かけたので、国内産を選ぶと安心です。
1個あたり20円前後くらいなので、プレス機程ではありませんがコスト的にも問題ないかと思います。
まとめ~プラスナップは使い分けが◎
プラスナップは全部同じ!…ではありません。
コストや使用シーンが全然違うので、自分が何を作りたいのか、どう使いたいのかを考えて選びましょう。
- 開け閉めの頻度が低いものに
- 布の厚みが薄すぎず、厚すぎないものに
- 初心者さんが試しに使うのに
- 100均で買いたい人に
- 頑丈で簡単に取り付けたい人に
- たくさん使う人がコストを抑えたいときに
- 縫えない物にボタンをつけたい時に
- プレス機までは大げさ、という人に
- 分厚い生地につけたい時に
- 時間がかかってもすごく頑丈につけたい時に
使いこなせればお裁縫の幅はすごく広がるので、ぜひ自分の用途に合ったスナップボタンを選んでくださいね。
コメント一覧 (1件)
[…] プラスナップはワンタッチ式とプレス機式があるのですが、詳しくはこちらの記事で違いや特徴を解説しています。 […]