「ハンドメイド作家をやってみたいけど、どうやって売ったらいいの?」
「作るのが大好きで、自分の作品を誰かに使ってほしい…」
ものづくりを楽しんでいるとこんな欲が出てきますよね。
私も漠然とハンドメイド品を売ってみたいと考えて、minneで細々と作ったものを売っていたことがあります。
作家活動をする前は「人よりうまく作れるから売ろう」という考えでした。
でも実際に経験してみると、器用さではなくいかに知ってもらうかが大事と気づきました。
失敗してから数年過ぎてもあきらめきれず、勉強して最近また作家活動を始めました。
この記事では、ハンドメイド作家に一番大切と言っても過言ではない「集客」について4つの方法を解説します。
- SNS
- ハンドメイドイベント
- 委託販売
- SEO(ホームページ開設)
やってみたいけど売れないと悲しいな…となかなか行動できない人や、初めて見たものの全然売れない…という人はぜひ参考にしてみてくださいね。
ハンドメイド作家に必要な能力は集客力!

ハンドメイド作家さんは器用な人が成功するとか、世界観が唯一無二の人が勝手に売れていくとか、そんな時代は終わりました。
2023年時点でハンドメイド作家さんは飽和状態にあるので、器用さや世界観だけではなかなか売れません。
今はいかにターゲット層のお客さんに認知してもらうかがカギとなります。

ハンドメイド作家さんが大体インスタやってるのはそれ。



インスタ…写真とか文章とか難しいです。
会社に例えると、工場だけ立派でも、商品を扱ってくれるお店やお客さんからの認知度がないと売れにくいですよね。
だから作品作りと同時進行で集客のことも考えないといけません。
ハンドメイド作家が集客をするには?





集客なんてやったことないからムリです…



集客と言ってもいろんなやり方があるから自分に合ったものからトライしてみて!
ハンドメイド品を売ると言えば「minne」や「creema」を思い浮かべる人も多いですよね。
もちろんminneやcreemaに出品することも必要ですが、作家が多すぎて埋もれてしまうことがほとんどです。
だからminneやcreemaに出品しながら、他の場所からお客さんを呼び込む必要があります。
今回は
- SNS
- ハンドメイドイベント
- 委託販売
- SEO
の4つの集客方法をご紹介します。



ざくりひょうにするとこんな感じ。
集客方法 | 難易度 | コスト | 労力 | 集客力 |
---|---|---|---|---|
SNS | 高め | ほぼかからない | 毎日かかる | うまくいけば高め |
イベント | 普通 | 数千円~数万円 | その日はかかる | イベントによる |
委託販売 | 簡単 | 数千円~数万円 | ほぼかからない | 店舗による |
SEO | 高め | 15,000前後/年 | 最初はかかる | うまくいけば高め |
上手な人はSNSでイベントやminneへ集客したり、イベントでSNSのフォロワーを増やしたり、連動させて使っています。



相乗効果で集客力アップ♪



でもこんなにたくさんできないです…
どれから始めたらいいですか?



それぞれいいとこ、悪いところがあるから見てみよう。
①SNSで集客する
SNSを使った集客は一番認知度が高い方法ですが、同時に失敗しやすい方法でもあります。
具体的には
- 年々バズるしくみが複雑になっている
- 特にインスタにはハンドメイド作家が飽和状態で目立たない
- 投稿が数日で見られなくなるので投稿し続けなくてはいけない
といった理由で失敗しやすい傾向にあります。
とはいえ無料で始められてスマホで簡単に運用ができるので、使いこなせばかなり集客に貢献してくれます。



毎日つながりを持つとファン化させやすいよ。



ファンは大事です。
手を出さない理由と言えば時間と労力くらいなので、ひとまず初めてみることをおすすめします。
②ハンドメイドイベントで集客する
ハンドメイドイベントの参加も集客につながります。
イベント内でたくさん売れるのが理想ですが、あまり売れなかったとしても、ショップカードやイベント運営者の告知、作家同士でのつながりにより認知度が上がります。



作家さんに物を売るのですか?



それもいいんだけど、作家さん同士で紹介し合って露出をあげるといいよ。
ある程度お客さんが付いている人なら、直接会うことでファン化も望めます。
ただしデメリットもあり、
- 参加費がかかる
- 拘束時間が発生する
- イベントの客層によっては空振りする
という点に注意が必要です。
③委託販売で集客する
委託販売とは、決められた区画にハンドメイド品を置かせてもらってお店の人に代わりに売ってもらう販売方法です。
委託料を支払って、さらに売れた際には販売価格の10%前後を手数料とする店舗がほとんどです。
お店もたくさん売らないと売り上げが上がらないので、SNSや口コミなどの集客を頑張ってくれます。
メリットは丸投げできること。
納品さえしてしまえば集客・接客・販売・梱包などがお任せできるので、作ることに専念できます。
ただしお店によってカラーや価格帯、実力などが違うため、置いていても見向きもされないことも少なくありません。
客層や客単価などを見極めて、販売してもらう店舗を厳選することも必要です。
④SEOで集客する
最後に、ある程度本気度が高い人にはSEO(エスイーオー)での集客もおすすめです。



SEO?
なんですかそれ?です…



SEOはインターネット経由で集客する方法だよ。
平たく言うと、ホームページを作って、インターネット検索から集客しましょうという感じ。
ここではサーバー契約して、ワードプレスというツールで作るホームページをおすすめします。



baseやアメブロじゃダメですか?



悪くはないんだけど、良くはないってとこかな。
お金を支払ってワードプレスでサイトを開設するのには、こんなメリットがあります。
- 広告がない(自分で選んで貼れる)
- サイトが表示される速度が速い(baseはかなり遅い)
- インターネット検索で上の方に表示させやすい
- 急になくなることがない(無料ブログは急になくなる可能性がある)
- 自分のサイトから他の作家などに客が流れない
簡単ではないですが、パソコンが少しさわれるならトライする価値はあります。



難しいからもう少し深堀りするね。
ハンドメイド作家が自分のホームページから集客するには?


ホームページの開設を実店舗に例えて説明すると
- 土地を借りる(レンタルサーバーの契約)
- 住所を決めてお店を建てる(ドメインを購入してワードプレスを開設する)
- 家電や設備を導入する(プラグインを導入して設定する)
- 家具やインテリアなどを決める(デザインを決める)
- 商品を売るための什器やポップを付ける(記事を書いて販売ページのURLを貼る)
とこんな感じです。



なんだか話が大きくないですか?



これは例えで、実際はパソコンで全部完結するよ。
1~3は数時間で出来ちゃう。
では専門用語の解説も含めて、手順についてもう少し詳しく見てみましょう。
まずはサーバーを契約します。
サーバーはいわば土地のようなもので、インターネット上にお店を持つにはまず必要なものです。
サーバー会社はたくさんありますが、私がおすすめしたいのがConoHaWingです。
【ConoHaWingのおすすめポイント】
・国内最速の表示速度
・国内最安値水準
・大量なアクセスにも対応可能
・操作方法が分かりやすい
価格はひと月あたり1,452円ですが、1年契約なら月額990円※、3年契約なら月額652円※とかなりお得です。
※2023年8月時点



このサイトは毎年1年契約しているよ。
サーバー契約が済んだら、ConoHaWing の管理画面でドメインを買います。
ドメインとは、「http://○○.○○」のようなURLのことを指します。
お店に例えると住所のようなもので、まだ使われていないドメインなら自由に決めることができます。



このサイトのドメインは
https://tsukuruchan.com
です。



tsukuruchanの部分は自由に決めれたよ。
.comの部分はいくつかの候補から選んで決めるよ。
通常はドメインを買って設定する必要がありますが、ConoHaWing ならドメインが2個もらえて、契約期間中は永年無料で使えます。
ドメインが済んだら、ワードプレスの設定をサーバーの管理画面上で済ませます。
続いてワードプレスの管理画面に移り「プラグイン」の設定をします。
ワードプレスはお店の建物のようなもの、プラグインは家電のようなものです。
お店を建てつつ、必要な家電を選んで設置する、というイメージです。



このサイトには
・目次を作る
・セキュリティーを強くする
・表示速度を早くする
のようなプラグインを入れているよ。
続いてワードプレスの中のデザインを決めます。
デザインは家具やインテリアのようなものなのでなくても構いませんが、お店の雰囲気を伝えるのに一役買ってくれます。



余裕があればこだわりたいです。



かわいいホームページにしたいよね。
ちなみにこのサイトはSWELLという「テーマ」を入れてデザインを作りやすくしています。



テーマは店舗に例えると、内装のようなイメージ。
SWELLは買い切りなので、初期費用を支払えばずっと使い続けられます。
WordPressテーマ「SWELL」の購入はこちら。
こだわらなければConoHaWingの推奨するCocoonというテーマでOKです。



Cocoonもつかいやすくておすすめだよ。
最後に記事を書いてアップし、そこに販売ページのURLを貼ります。
記事はいわば商品を紹介するポップのようなイメージです。
こだわりについて熱く語るもよし、商品一点ずつを詳しく紹介するもよし、イベント情報を告知するもよし、自分で自由に使えます。
以上がワードプレスの始め方です。
分かりやすいように細かい手順を端折っていますが、検索すれば詳しい解説がたくさんヒットします。
またConoHaWingはサポートが手厚いので、どうしても困ったら問い合わせも可能です。
パソコンが少し触れれば難しくないですし、私は当時パソコンが触れなかったのでiPadで契約や設定をしました。



じゃあパソコンが分からない人とか自信ない人が困るです…



私も少しだけ詳しいので、困ったらお問合せページから質問してね。
SEO集客のデメリット
ここまでSEOのいいところだけを紹介しましたが、ホームページを作るのにもデメリットがあります。



けっこう大変な作業だから、デメリットも把握しておこう。
最短でも3か月はかかる
SEOは検索に自分のホームページが認知されるまでプロでも3か月はかかります。
これは検索エンジンを管理しているロボットの仕様なので、3か月結果を気にせずコツコツ作業する必要があります。
ですが一度検索結果に表示されると他のホームページに抜かされるまでは自動で集客してくれるので、いわばネット上に自動販売機がある状態になります。
長くハンドメイド作家を続けるなら最初は大変でもトライする価値はあります。
SEOの知識が必要
SEOって実は奥が深くて資格が存在するくらいなんです。



実は私、SEO検定1級持ってます♪
素人が一長一短で簡単に攻略できるものではありませんが、攻略するためのノウハウはネットや書籍で出回っているので、本気を出せば習得可能です。
それも苦手な人はココナラで得意な人にオーダーする方法もあります。
「いい場所にいい自販機を作る!」
という気持ちでぜひ挑んでほしいです。
企業のサイトには勝ちにくい
ホームページって「ドメインパワー」という概念があります。
企業のサイトはドメインパワーが強く、同じ検索キーワードで検索した時に負けてしまうことがほとんどです。
例えば「バッグ」というキーワードで検索するとAmazonや楽天などの大手サイトが表示されますよね。
バッグ作家さんが「バッグ」というキーワードで検索結果の上の方に表示されるのはおそらく無理でしょう。



じゃあ検索しても見つけてもらえないです…



ココは工夫が必要だよ。
対策としては「ハンドメイド クラッチバッグ ビーズ刺繍」など具体的なキーワードで、企業が参入していない穴場を見つけて狙うことです。
工夫次第では大手企業と戦わずに済むので、どんなキーワードでどんな人に読んでほしいかを考えましょう。



やってみようかな?と思ったら3か月だけ契約するのも手。
まとめ~ハンドメイド作家になるには集客に力を入れよう
ハンドメイド作家さんって、手先が器用な職人さんのような人…
とイメージしがちですが、そうではなくて売る場所を自分でガツガツ探して自分の作品をアピールする力が強い人が成功しています。
ハンドメイド品の集客方法は
- SNS(インスタやツイッターなど)
- ハンドメイドイベント
- 委託販売
- SEO(ホームページを開設する)
などがあります。
全部しなくてはいけないわけではないですが、時間が許す限りたくさんやってみた方が自分に向いている集客方法が見つけやすいでしょう。
固定客が付くまでが大変ですが、自分が作ったもので人を喜ばせられる体験はなかなかできません。
作品を作ることも大事ですが、作品を知ってもらうことにもぜひ力を入れてみてくださいね。